読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

クロスハートのはなし③

前回の記事に個人比で大変反響がありまして恐れおののいています。ありがとうございました。

 

さて、あと一回だけクロスハートに関する好きなところや気になったところを妄想で加筆して長々としたためたものいきます。面白い感じの記事じゃないよ。あまり役者・キャラクターの話は出てきません。

 

これはライブバージョンが終わった頃Twitterに投稿したものです。

ここでひとつ馬鹿がバレるのですが、この国旗の配色ってフランス革命時のフランス市民軍の帽章(赤と青)に白の帽章を組み合わせたもので百年戦争は全然関係ないんですよね……。色にこめられた意味もフランス革命から来ているそう。わからないのも当然です。

クロスハートは、ご覧になった方はわかるかと思いますが「百年戦争真っ只中の1428年フランス・ロレーヌ地方のラナチュール村(架空の村です)で対立関係にあるブルゴーニュ派(イングランド)とリベルテ派(これも架空)の物語」です。基本的にアルマニャック派は出てきません。台詞の中でちょこっと出るくらい。

作中ではリベルテ派の面々は青い鎧を、ブルゴーニュ派は赤い鎧を身にまとっています。これは単に区別しやすくするためなのでしょうが、中立の立場であるミカエルが公式サイトでは白い文字で表記されていることがなんとなく気になったので「あぁ、フランス国旗の比喩なのかな」と思った次第です。

いや、さっき馬鹿がバレるって言ったじゃん何で引っ張ってるの、とツッコミが飛んでいるかと思いますが、「クロスハート」が製作されたのは百年戦争よりもフランス革命よりもずっと後。1ミリくらいは何か関係あるんじゃない?と思いながら12月ブルーシアターに通ったので、考えた事を文字に残しておこうかなと……。

 何を言いたいんだって話なんですけど、別にこの設定に隠された何かを考察してみようとかそういうわけではないので先ほど挙げた自分の直感ツイに対して自分にとって納得のいく解釈を考えてみようと思います。なお、以下ほとんどが私一個人の妄想でありその真偽や真意については一切公式と関係ありません。ご自身の意見や公式の意図とは違う箇所があると思いますが、「この人はこういう解釈をしたんだな」くらいに思っていただければ幸いです。

 

フランスの国旗についてですが、この国旗が選定されたのは1794年だそうです。先述の通り、フランス革命のときにパリ市民軍の赤と青の帽章に白の帽章を組み合わせたものからこの三色の模様になり、赤は博愛、青は自由、白は平等を表しています。

ではこれを前提にクロスハートと照らし合わせて……

 

【白】

公式ホームページにて白文字で人物紹介がされているのはミカエル<時永准教授>ただひとりです。セザールの父親ジルベールに仕える人間で、とても謎めいた不思議な人物。少し名前がフランス人っぽくないかな。

1428年の世でも時永准教授としての意識を持っている様子。本当はどの時代の人間なのかもよくわからない。ブルゴーニュ派にもリベルテ派にも属さない(当然アルマニャック派でもない)が、リベルテ派の人間とは全くと言っていいほど関わりがない。

ブルゴーニュ派に賛同しているわけでもないのでその意味では平等なのでしょうか。

あえて疑問点を挙げておくなら、セザールを追い詰めてブルゴーニュ派に属するよう仕向けた人物と二幕ラストシーンで交通事故を回避した悟と陸を遠巻きに眺めていた人物はミカエル(時永准教授)と関係があるのかどうかが不明だということですかね。歴史の目撃者・時の旅人であることに間違いはないのでしょうが、この二カ所だけは顔を覆い隠している点が気になります。

 

【青】

リュック<陸>、アルセーヌ<芹菜>、二コラ<西川>、マクシム<槇原>、カミーユ<美優>が公式ホームページにてリベルテ派と表記されています。アルセーヌはリュックの姉で、弟の力になれればと思いラナチュール村へ。二コラとマクシムの加入理由と経緯は不明です。

リベルテ派の目的は非常にしっかりとしており、劇中歌で「我々が望むのはこの村の独立」「自由と平和を求める我らリベルテ」と歌っています。リュックとアルセーヌは両親をブルゴーニュ派の兵士に殺されているため、ブルゴーニュ派にとても思うところがあったのでしょう。また、カミーユはブルゴーニュ派に支配された土地の出身で、「自由のない奴隷のような怯えた毎日」を過ごしていたところを逃げてきたため、自由への気持ちは人一倍強い人物です。これも青「自由」と通じますね。

 

さて、問題はここからです。淡々と述べてきた【白】【青】とはうって変わってものすごく主観が入り混じります(笑)

【赤】

クロスハートの世界ではブルゴーニュ派の色です。セザール<悟>、エルネスト<榎本>、ティエリ<手塚>、ロドリグ<六条>、そしてジルベール<陣内教授>がこちらの派閥。ジルベールは劇中では曖昧なラインですが、とりあえず。

こちらはとても大きな組織に属する小さな部隊といった感じ。セザールはリュックと共にリベルテ派を設立した人物ですが、母を人質に取られブルゴーニュ派に属することを決めたという経緯があります。エルネスト・ティエリ・ロドリグの加入理由・経緯は不明。「従えば殺されはしない、それがブルゴーニュ」「従わなければ(ブルゴーニュ派の連中に)殺されるかもしれないんだぞ」「ブルゴーニュ派のことを信用できるのか?」という台詞(歌詞)があるように、ブルゴーニュ派が常に「逆らえば死」を匂わせていることをリベルテ派に訴えかけていたり各人も少なからずブルゴーニュ派を信用しきれていなかったり何かと不穏な空気。また、カミーユの両親を殺し、死んでもなお剣を振り降ろし続けたという挿話から母体は基本的に「ずるがしこく非人道的な派閥」という描写がなされています。だから「博愛」と結び付かなかったのです、ライブバージョンの段階では。

愛といえばブルゴーニュ派はとても濃く恋愛が絡んでいます。いろいろ言及したいところですが「博愛」を考えた時に個人間の恋愛は少し外れるかなと思ったので今回はやめておきます。

では、ブルゴーニュ派が愛し守りたかったものとは?リベルテ派ほどストレートに物を言える立場ではない彼らはあらゆる台詞に目的をちりばめていたように思います。「今はイングランドの力が強いんだ。だからブルゴーニュ派と名乗っておいて村を守ってもらうのもひとつの平和ということになると思わないか?」「(マクシムに向けて)死んだら何もかもおしまいなんだぞ!」「私たちは戦うことでこの村を守ると誓った同志ではないか」これらから見ると、「ラナチュール村」にとても愛着を持っていることが伺えます。セザールは村人300人を守るためならリュックたちを切り捨てることも仕方のないことだと言いました。母親を救いたいという思いはもちろんのこと、村を守りたいという思いが強いからこそブルゴーニュ派に属するという決断を取ったのでしょう。これってきっと愛があるからですよね。ミュージカルバージョンできちんと台詞を聞いてみてようやくここに気づくことができました。個人間の恋愛・愛情は外すと申し上げたのでこれで全てを語れるとは言い難いとは思いますがひとまず。

 

ここまで書いてみて思いましたが、これ私がわざわざ長く書かなくてもみんな普通に考えていたことですよね!?国旗の色は百年戦争と関係ないしね!?

一応個人の雑感を忘れないために、と書き始めたものですが自分自身で消化してしまったのでたたみます。また何か思いついたら書くかもしれませんが、こんな尻切れトンボな記事ですみません。貴重なお時間をいただきありがとうございました。

 

「クロスハート」大千秋楽からそろそろ二ヶ月が経過しようとしています。最初はもやぁぁぁっとしたストーリーだなと思っていたのも正直なところですが、いつの間にか脳内が常にクロスハートになっていて、フランス史がわからないなりに感想を深めることが楽しくなっていました。出演者の皆様についての話もすべきなのでしょうが、もうこの期に及んで言うことはありません。ただ、彼らの演技が素晴らしかったからこそここまで作品にハマることができたと言うだけで十分な気がします。

ただ!もし円盤化とか!サントラ化とか!同キャストで再演とか!そんな感じのことがありましたら喜んで購入したり観劇したりしますので!!! よろしくお願いします!!